胆嚢摘出後の生活とは?食事やアルコール、傷跡の経過や後遺症、職場復帰について

胆嚢摘出の手術をした後、一番の不安は食事とアルコールでした。お酒は何でも大好きで毎日飲んでいましたし、ビールにあうコッテリした肉料理も大好きでよく食べていたので、胆嚢が無くても同じような生活に戻れるか心配でした。胆石や胆嚢ポリープで胆嚢摘出をした方の参考になるように、体験を元に退院後の生活や食事、傷跡の経過や職場復帰についてまとめました。

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胆嚢摘出後の食事とアルコール

胆嚢は胆汁を濃縮・貯蔵する場所です。肝臓で作られた胆汁は脂肪の分解、消化、吸収を助ける働きをします。胆嚢を摘出すると、胆汁が濃縮されずに腸に流れ込むので脂肪に対する消化吸収が一時的に減退して下痢をすることがあるそうです。

退院して二週間たちますが、今のところはまだ下痢をしていません。手術前よりかなり気を使って食べる分量を調整しているせいかもしれません。下痢をしやすいと言われている冷たい牛乳やアイスなど食べてみましたが特に問題ありませんでした。

肉や魚も脂肪分が少な目のものを選んでいるせいか問題なく食べられています。天ぷら、揚げ物類は食べていませんが、唐揚げや焼き鳥は大丈夫でした。肉、魚、油ものが駄目というよりは、分量を押さえめにしてバランスよく食べていれば大丈夫そうです。

個人差はかなりあると思いますが、思ったより大丈夫だな、という印象です。

アルコールも控えていましたが、手術からちょうど半月たった日にビール250mlだけ飲んでみました。そこから、毎日日本酒おちょこ1杯とかほんの少し飲んでいますが今のところ大丈夫です。ただお腹が赤くなることがあったり、分量が少なくても酔いが早い印象はあります。

血液検査の結果で肝臓の機能がまだ十分回復していないので、先生からは最低でも1か月はアルコールを控えるように言われました。二週間だと、まだまだ我慢が必要ですね。

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胆嚢摘出後の傷跡の経過

傷跡は退院して治ってくると少しかゆみが出たり、チリチリ違和感があったりしましたがすぐに収まりました。

傷の周りに触っても感覚のない部分もありましたが、手術で神経も切っているので徐々に治っていくそうです。逆に治っていくとシャツに擦れていたいのか、こすれる痛みが徐々にでてきました。

風呂ですが手術から5日目で初めてシャワーを浴びて、その後もずっと毎日シャワーだけでした。入院中から、傷跡は特にしみることもなく、お湯がかかっても問題なかったです。

手術から15日目の時に確認したら浴槽もOKとの事だったので手術から18日目で入浴しました。浴槽で寝そべるような姿勢になると意外と腹筋に圧がかかって少し苦しかったので姿勢を正して入っています。

重いものを持ったり腹筋など腹圧のかかるようなことは2か月は避けたほうがいいそうです。皮膚の傷ではなく、中のほうが開いて腹壁瘢痕ヘルニアになると大変みたいです。

手術から半月ほどたてば、もう日常の家事はできると思います。掃除、洗濯、料理などゆっくりにはなりますが、問題なく出来ます。ただ布団の上げ下ろしだったりカンビンのゴミ捨てだったり、少しでも重いものかな、というものの作業は避けるようにはしていました。

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胆嚢摘出後の後遺症

後遺症に関しては胆嚢がないという事よりも手術自体の後遺症への注意に徐々に気持ちが変わってきました。便秘しないようにヨーグルトやヤクルトを欠かさず接種したり野菜をしっかりたべたりしっかり歩いて運動したりすることが大事だと思います。

退院も体の変化があるかと思います。右肩や背中の痛みが生じることもあるようですが数日すると消失するようです。背中はたしかにちょっと左寄りの背中がちょっと痛んだり痺れたりを繰り返しています。

胆嚢のあたりの脇腹は神経が通っていて、神経を切除しているので色々な影響があるようです。腹痛や吐き気、嘔吐はすぐ病院に連絡したほうがいいと思います。

緊急であれば救急車ですが、なるだけ救急車の前に病院に電話するよう退院の時に言われました。あと傷の出血や痛み膿なども要注意で、熱は37.5℃ぐらいが3日ぐらい続いたら一度電話してみるように言われました。

今のところこれらの症状はありませんでしたが、退院したからといって油断はできないので、とくに吐き気がでたらすぐ連絡したほうがいいと思います。

胆嚢摘出後の職場復帰

手術後1ヶ月で職場復帰しました。長いのかなと思ったりもしていましたが、開腹手術をするなら余裕があったほうが絶対にいいと思います。退院直後ぐらいは、すぐ大丈夫じゃない?と思ったりもしますが、ほんと少しずつしか回復していきません。運動もあまりできないので体力もなかなか戻りません。

一週間くらい前に復帰の日取りを決めて、まだフルタイムは厳しく感じたので大事をとって休み休み出勤するリハビリ出勤を選びました。職場復帰に向けて準備した事や勤務形態などをまとめたので参考にしてください。

不安な初出勤は時短のリハビリ出勤

初出勤を終えるとさすがにクタクタでした。家にいるとしないような、しゃがみこんでなんかやったり、体をよじったり、痛みはないもののちょっと傷に負担かかったかな、っていうタイミングは何度かありました。

ただアトファイン貼ってから擦れて痛い事はないのでなかなか快適ではあります。結局腹巻きはせずに出勤しました。

傷の痛みや違和感というよりもやはり体力がなかなか続かないですね。休憩は食事後のダルさが出てグッタリしました。ただし手術前のような深酒も喫煙もしていないので、ある意味頭脳はすっきりしていました(笑)

リハビリ出勤はやはり正解でした。まず朝のラッシュが一番の不安で、いつから大丈夫という線引きはなかなか難しいですが、いきなりラッシュはハードルが高い気がします。落ち着いた時間に出勤したのでバタバタせずにゆっくり出勤できました。

あと、声が全然でなくて困りました。自宅療養で家族と話してはいても声を張ることもないし、退院後に喉の調子があまりよくなかったので、それもまだ影響していました。

1ヶ月経つと自宅ではだいぶ普通に生活できるようにはなります。ただかなり落ち着いた環境のオフィスワークでなければ、いきなりフルタイムで元通りにはいかないと思いました。

短時間勤務にするか、1日でて休んでの繰り返しにした方が良さそうです。

手術後のヘルプマーク

ヘルプマーク
職場復帰に向けて心配なのは朝の通勤ラッシュでした。いつも東京の地下鉄で通勤しています。なんとか車両の中程に侵入できれば大丈夫そうですが、運が悪いと入り込めずかなりギュウギュウになります。

時間をずらすか午後出勤にするか悩んでいましたが、都営地下鉄の駅に貼ってあったヘルプマークのポスターが気になって調べてみました。

ヘルプマークは、東京都福祉保健課が作成したもので、平成24年10月から大江戸線で実施が始まりました。全国展開させる事が目標のようですが、東京に住んでいてもまだそんなに馴染みがないかもしれません。

妊婦さんがつけているマタニティマークも、なんとなく定着していって今は当たり前になっているので、ヘルプマークも徐々に一般的になっていきそうですね。

ヘルプマークの意味ですが、東京都福祉保健課のHPによるとこのような説明になっていました。

見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成したマークです。

明確に手術後につけるとは書いていないんですが、お腹の手術をしたあとはほんと「外見からわからない」状態なので、ヘルプマークをつけてみようと思いました。

ヘルプマークは地下鉄の駅で配布されているようなので、ひとまず通院したついでに改札できいてみました。特に書類などのやり取りもなく、ちょっと拍子抜けなぐらいサラッともらえました。そのせいか配布各所で在庫切れになっているところもあるようです。運良くもらえてよかった!

これでひとまず通勤ラッシュは安心です。しばらくは優先席のお世話になろうと思います。

後日追記

手術後にヘルプマークの存在を知ってから、街中や駅などでカバンにヘルプマークをつけている人が目に留まるようになりました。やっぱりゆっくり歩いていたり、どこか痛そうだったり、大変だなあと思ってしまいます。

手術後は体が思うように動かなかったり、見た目にはわからない大きな傷がお腹にあったり、ほんと大変です。街中でヘルプマークをつけている人を見かけたら、少し距離をとりつつ見守っていただければありがたいです。

助け合いのしるし ヘルプマーク

東京都が推進している、ヘルプマークの紹介サイトです。ヘルプマークは、援助や配慮を必要としていることが外見からは分からない…

復帰後の後悔

どうしても、やはり後悔はつきものですね。

自宅療養中にやっとけばよかったと思った事がいくつか思い付きます。
まず、外出をもっとするべきでした。外出はしましたが、病院やスーパーに行くぐらいでした。もっと電車に乗って移動して買い物したり、なんなら外で映画みたり美術館いったりすればよかったです。

なかなか自宅療養だと気まずいというか、家で大人しくしなきゃ、と思いますが、それだとやはり体力が戻るどころかさらに落ちていく感じがありました。ちょっと疲れても翌日以降も休みであれば外出はするべきと思います。

病院では手術の翌日からがんばって歩いて、辛かったら寝てまた起きて歩く繰り返しでした。退院後は、外出して疲れたら翌日は休んで、また翌日は外出してみたりする繰り返しがよかったかなあと感じました。

風邪をひくとこわいな、とかやはりデメリットもあるとは思いますが、ある程度の回復を感じた後はどんどん外出するべきだったと後悔をしました。

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